どこにでもある戯れ言日記です。
日々のつぶやきから萌えの叫びまで。
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エイプリルフールなんてなかった。
3月中に書くつもりが完全に遅れた錆色SSもどき。ドット視点。
モブっ子絡んでます。いちおう死ネタ注意。
3月中に書くつもりが完全に遅れた錆色SSもどき。ドット視点。
モブっ子絡んでます。いちおう死ネタ注意。
夕暮れ時の公園、さすがにこの時間じゃあ人もいない。
そろそろ雨も降ってきそうな気配。
今日はこのぐらいで切り上げるかと立ち上がろうとした時、
隣のブランコが風もなく揺れた。
「ドットちゃんこんにちはー、お仕事?」
「あ、なんだキャロルか?驚かすなよな」
なんとなくそのまま座り直し、しばらく他愛のない話が続いた。
「そういえば、ちょっと前にセイヤを見かけたんだ」
「うん、特に珍しいことじゃないよね?」
「いやそうなんだけど、その時は烏羽で花束買っててさ」
「へえー、花束を?セイヤちゃんが?」
「な、気になるだろ?だから後つけてみたんだけど」
「え、なにやってんの」
「したら知らないアパートに入っていったんだよ」
その時見えた横顔が、なんだか悲しそうでさ……と、言いかけてやめた。
そりゃ好奇心もあったけど、あんまりにも暗い顔してるから心配になったんだ。
「ふんふん、それでそれで?何かあったの?」
「しばらく見てたけど、中庭に座り込んでじっとしてた。
で、それっきり何もなかったからこっそり帰ったんだけど」
「なんだ、それだけかあ……」
話し終えてふと隣を見ると、
ブランコをゆらゆら揺らしながら何やら考えているようだった。
「もしかしたら誰かと待ち合わせでもしてたのかも……
……ん、ちょっと待って?それどこで見たの?」
「烏羽のはずれ辺りだったと思うけど。
そういえば、花が咲いてたな。白くてでっかい奴。名前は知らないけど」
「なんかどっかで……あーっ!思い出した!!」
「な、何だよ急に!」
「思い出したよ!おっきい白い花!きっとクリスちゃんの家だよ!」
「クリスちゃ……?え、誰だって?」
「セイヤちゃんのパートナー!背の高いお兄ちゃん!あれ、もしかして知らない?」
「ちょ、待て待て待て!そんな奴知らないし、パートナーって何だよ?あいついっつも1人だろ!?」
「そっかそっかー、知らないんだ!」
急に目をキラキラ輝かせて(はっきりとは見えないけどそんな気がした)、
もったいぶった口調で話し出した。
「自警団のお兄ちゃんでね、セイヤちゃんがここに来てからはよく面倒を見てたの。
そうそう、セイヤちゃんが自警団に入ったのも誘われたからって言ってたかな?」
「本物の兄妹じゃないよな?」
「違うにきまってるでしょー、馬鹿なの?あ、でも兄妹みたいに仲良しだったよ」
「…………そんな話聞いたことなかったけどな」
そんなに仲の良い奴がいるんなら、ちょっとぐらい話してくれてもよさそうなもんなのに。
あれか、信用できないってか。悪かったな。
などともやもや考えているオレの隣で
キャロルはいっそうブランコを揺らしながら話をつづけた。
「でも、ある時からぱったり見なくなっちゃったんだよねえ……」
「ここを出て行ったのか?」
「そうなのかなぁ……クリスちゃん、この街が好きだって言ってたのになぁ。
生きてる限り守りたいって言ってたのになぁ」
そこで意味ありげに言葉を切ると、こちらを見た。
何かを期待するような目で。
「ねえ、どうしちゃったんだろうね?」
そういえばサーシャが前に言ってたな。
こいつが楽しそうなときはたいてい嫌なことを考えてるって。
セイヤが昔のことを言わなかった理由にも、大体の見当はついてきた。
……できることなら、オレの勘違いであってほしいが。
「で、でも、今はいないんだろ?なんでそいつの家にいったんだろうな」
「なんでって、花束まで持ってたんだよ?お参りじゃないの?」
「やっぱりそうなるよなあ……。うっかり声かけなくてよかった」
「ちょうど命日も近いしねえ」
「へえー、そうなのか、っていうかやっぱり全部知ってたんじゃねーか!」
「…………あっ」
勘違いであってほしいというわずかな希望は、もっと厳しい現実に打ち砕かれた。
なるほど、生半可な悪霊よりタチが悪いと愚痴っていた理由も
分かった気がする。
「でも大丈夫だよ、セイヤちゃんもあの時からずいぶん明るくなったもん」
「なにがどう大丈夫なんだよ……」
「だからさ、詳しい話は本人に聞いてみたら?お参りを覗いてたのはちゃんと謝ってさ」
「さくっと重いこと言うなよ」
とはいえ、覗いてたことは謝っとかないとなあ。
今度会ったら言ってみるか。
***
モブっ子の設定を上げられたので
その辺に関わる話も書いていけたらいいなあ。
ところでメモ見たらクリスの命日3月でした。過ぎてた。orz
そろそろ雨も降ってきそうな気配。
今日はこのぐらいで切り上げるかと立ち上がろうとした時、
隣のブランコが風もなく揺れた。
「ドットちゃんこんにちはー、お仕事?」
「あ、なんだキャロルか?驚かすなよな」
なんとなくそのまま座り直し、しばらく他愛のない話が続いた。
「そういえば、ちょっと前にセイヤを見かけたんだ」
「うん、特に珍しいことじゃないよね?」
「いやそうなんだけど、その時は烏羽で花束買っててさ」
「へえー、花束を?セイヤちゃんが?」
「な、気になるだろ?だから後つけてみたんだけど」
「え、なにやってんの」
「したら知らないアパートに入っていったんだよ」
その時見えた横顔が、なんだか悲しそうでさ……と、言いかけてやめた。
そりゃ好奇心もあったけど、あんまりにも暗い顔してるから心配になったんだ。
「ふんふん、それでそれで?何かあったの?」
「しばらく見てたけど、中庭に座り込んでじっとしてた。
で、それっきり何もなかったからこっそり帰ったんだけど」
「なんだ、それだけかあ……」
話し終えてふと隣を見ると、
ブランコをゆらゆら揺らしながら何やら考えているようだった。
「もしかしたら誰かと待ち合わせでもしてたのかも……
……ん、ちょっと待って?それどこで見たの?」
「烏羽のはずれ辺りだったと思うけど。
そういえば、花が咲いてたな。白くてでっかい奴。名前は知らないけど」
「なんかどっかで……あーっ!思い出した!!」
「な、何だよ急に!」
「思い出したよ!おっきい白い花!きっとクリスちゃんの家だよ!」
「クリスちゃ……?え、誰だって?」
「セイヤちゃんのパートナー!背の高いお兄ちゃん!あれ、もしかして知らない?」
「ちょ、待て待て待て!そんな奴知らないし、パートナーって何だよ?あいついっつも1人だろ!?」
「そっかそっかー、知らないんだ!」
急に目をキラキラ輝かせて(はっきりとは見えないけどそんな気がした)、
もったいぶった口調で話し出した。
「自警団のお兄ちゃんでね、セイヤちゃんがここに来てからはよく面倒を見てたの。
そうそう、セイヤちゃんが自警団に入ったのも誘われたからって言ってたかな?」
「本物の兄妹じゃないよな?」
「違うにきまってるでしょー、馬鹿なの?あ、でも兄妹みたいに仲良しだったよ」
「…………そんな話聞いたことなかったけどな」
そんなに仲の良い奴がいるんなら、ちょっとぐらい話してくれてもよさそうなもんなのに。
あれか、信用できないってか。悪かったな。
などともやもや考えているオレの隣で
キャロルはいっそうブランコを揺らしながら話をつづけた。
「でも、ある時からぱったり見なくなっちゃったんだよねえ……」
「ここを出て行ったのか?」
「そうなのかなぁ……クリスちゃん、この街が好きだって言ってたのになぁ。
生きてる限り守りたいって言ってたのになぁ」
そこで意味ありげに言葉を切ると、こちらを見た。
何かを期待するような目で。
「ねえ、どうしちゃったんだろうね?」
そういえばサーシャが前に言ってたな。
こいつが楽しそうなときはたいてい嫌なことを考えてるって。
セイヤが昔のことを言わなかった理由にも、大体の見当はついてきた。
……できることなら、オレの勘違いであってほしいが。
「で、でも、今はいないんだろ?なんでそいつの家にいったんだろうな」
「なんでって、花束まで持ってたんだよ?お参りじゃないの?」
「やっぱりそうなるよなあ……。うっかり声かけなくてよかった」
「ちょうど命日も近いしねえ」
「へえー、そうなのか、っていうかやっぱり全部知ってたんじゃねーか!」
「…………あっ」
勘違いであってほしいというわずかな希望は、もっと厳しい現実に打ち砕かれた。
なるほど、生半可な悪霊よりタチが悪いと愚痴っていた理由も
分かった気がする。
「でも大丈夫だよ、セイヤちゃんもあの時からずいぶん明るくなったもん」
「なにがどう大丈夫なんだよ……」
「だからさ、詳しい話は本人に聞いてみたら?お参りを覗いてたのはちゃんと謝ってさ」
「さくっと重いこと言うなよ」
とはいえ、覗いてたことは謝っとかないとなあ。
今度会ったら言ってみるか。
***
モブっ子の設定を上げられたので
その辺に関わる話も書いていけたらいいなあ。
ところでメモ見たらクリスの命日3月でした。過ぎてた。orz
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