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どこにでもある戯れ言日記です。 日々のつぶやきから萌えの叫びまで。
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閲覧制限をかけていましたが、ある程度記事が流れたので解除しました。

PMA組未来妄想SS。
ラーベの卒業試験前日の話。最後だけエルザ視点。

春先のまだ冷たい風が吹き抜ける。
外はまだ寒そうだな、とぼやいた。

ベッドのへりに腰掛けた相棒は、心配そうにこっちを覗き込む。
全く、先生を説得するのより苦労しそうだな。
こうなることは分かってたから先に許可取っといたんだけど。

「本当に大丈夫なのか?」
「お前はいちいち心配しすぎ!ここ数日はすっげえ調子いいんだって!」
「そう言って倒れたことが何回あったと思ってるんだ?」
「うっ……そ、それはまあ……」

相棒の視線が痛くて、つい外に目をやった。
校舎と、その先まで染まった見事な夕焼け空。
この分なら明日も晴れるだろう。
しばらく実習には出れなかったが、空に上がる時の感覚は鈍ってない。
腕で風を切って、指先で空の冷たさを感じて……

「きっと大丈夫だ」

だって、自分のことは一番よく知ってるんだ。
自分に言い聞かせるように呟いて、相棒を振り返る。

「うん、絶対に大丈夫だ!今までお前に嘘ついたことなかっただろ?」
「そうだな、相棒は顔にすぐ出るから」

やっと笑顔を返してくれた。
こういうとこは初めて会った時から変わんないな。

「明日の試験、頑張ろうな」



「ごめんな、相棒」

相棒が帰った後、空を見上げてぼそりと漏らした。
運が良くても飛べるのはこれ1度っきりだろうし、
悪ければ墜ちて怪我するかもしれない。

でも最後にお前と飛べるんなら、それでいいよな?
笑って卒業できるなら、どんなことがあっても大丈夫だ!

**

「お、なんだなんだ……?」

卒業試験当日、せっかくたから先輩の姿を見ようと来たのはいいんだが、
まだ直前の空組試験が終わってないらしい。
しかもみんな落ち着きなく動き回ってるし、先生に詰め寄ってる奴もいるし……
断片的に「事故」とは聞き取れたけど、それ以上はわかんねーや。

そこへ試験中止を告げる放送が響き渡った。
まさか残りの試験も延期になるのか?
だとしたら、相当ヤバい事態になってるっつーことだよな。

進級するとともに体が弱っていき、
なんとか単位は取れてるけど過度な運動は出来ない状態で
それでも相棒さんと一緒に卒業したくて試験に臨んだ……みたいな。
この後の展開はお察しください。
最後エルザ視点だったのは、
「レート君が空組試験を見に来てるんじゃないかと期待してわざと早めに会場に行った」
という話を入れる予定だったから。長くなったんでカットしたけど。
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