どこにでもある戯れ言日記です。
日々のつぶやきから萌えの叫びまで。
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2回戦イベントのプロローグ短文。
エア絡みの話なのでこちらに直接投稿します。
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街の片隅、外壁にもたれかかったままカメリアはぐるりと見渡した。
いつにもまして賑やかで、道行く人々の表情は明るい。
それもそのはず、ここシンオウでは春の訪れとともに騎士団による春闘大会が催される。
今日からそのメインイベントが執り行われるのだ。
(別に、祭りには興味はない。けど)
騎士団全員参加によるバトルロワイヤル。
それはカメリアにとって、最も単純な方法で自身の力を示し
栄誉を勝ち取る絶好の機会。
上官からの信頼を勝ち得ることもできるだろう。
――どんな手段を講じてでも勝たなければならない。必ず。
(しかし、奴は……リュートは来るのか。
先日受け取った手紙には、春闘大会について何も書かれてはいなかったが)
壁から離れ、会場の奥へと向かう。
物思いに耽るカメリアの瞳はいつにもまして暗く、人々の声も届かない。
リュート・パートランド――かつてカメリアを完膚なきまでに叩きのめし、
この顔と経歴に消えない傷をつけた最も忌々しい相手。
以前送られてきた手紙からして、一族に君臨する頂点の座を譲る気はないどころか
諦めさせるつもりでいるらしい。
(全く不本意だが、奴は生半可な騎士よりも実力はある……と認めざるを得ない。
再び私を打ち負かし、決して自分には勝てない、と嘲うに違いない)
思わず口の中で小さく舌打ちする。
性根のねじ曲がった奴のことだ。あり得ない話ではあるまい。
――しかしカメリアも昔のままではない。故郷を出た時よりもさらに経験を積んできた。
それに花の楽園でのこともある。
この祭りで成果を上げ、故郷の者どもを見返してやらねばならない。
「今に見ていろ。目にものを見せてやる」
低い声で呟き、杖を握り直すとカメリアはステージへと上がった。
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