どこにでもある戯れ言日記です。
日々のつぶやきから萌えの叫びまで。
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錆色さんのドット(アーケン♂)とセイヤ(★ライボルト♀)のSSもどき。
新月の夜の話ですが影は出てきません。
あとちょっとだけモブっ子出演してたり過去設定が出てきたりします。
新月の夜の話ですが影は出てきません。
あとちょっとだけモブっ子出演してたり過去設定が出てきたりします。
人気のない寂れた路地に、トントントン、と規則的な足音が響く。
足音の主…ドットは住処に戻る途中で、ふと知り合いの後姿を見つけた。
「こんばんは、自警団の…うわっ」
振り向きざまぱっと鋭い光を向けられ、ひるんだ声を出した。
「ああ、お前か。その様子なら無事なようだな」
「な、何がだよ!あーびっくりした!」
懐中電灯を下げ、厳しい目でこちらを見る知り合いの女性…セイヤに
大げさに驚いてみせた。
「お前は今日が何なのか分かっておらぬのか?新月の夜だぞ」
「新月…?あ、そういうことか。知ってるよ」
彼女の妙に張りつめた態度の意味を理解し、軽くうなずいた。
争いを何より嫌うセイヤは、いつも自主的に街を見回っている。
特に新月の夜は、影に憑かれた人の騒動を未然に防ぐことにことさら気を使っているようだった。
「分かっておるならもっと警戒心を持たぬか、全く…。
いいか、今夜はむやみに出歩くでないぞ」
「ん、分かってる。これから帰るとこだから大丈夫」
「本当か?…疑わしいな」
セイヤの刺すような視線に少したじろぎながらも
「いや本当だって!ほら今だって明るい通りを選んできたし!」
と必死に弁解する。
よほど神経をとがらせているのか、彼女の言葉はいつもより鋭い。
「ならば良いが…。くれぐれも人を襲うでないぞ」
「はいはい、分かってるよ」
ドットは軽く手を振り、再び歩きかけ…
ふと足を止めて振り返った。
「その…新月の日って大変なんだな。自警団にとっては、さ。」
(新月の日は大変なんだよ。自警団にとっても…俺にとっても)
彼の言葉に、セイヤの頭にふと昔聞いた台詞がよぎった。
そう、あの夜も同じだった。つきのない夜。
「分かっている、私も慣れたからな。心配するな」
あの時と同じ言葉を返しながら、心の中が冷たくなっていくのを感じた。
何もわかっていなかった。
自分の浅はかさが、分かっていなかった。
あの時、もしわかっていたら。分かっていたら、何が変っていただろうか。
歩き去るドットを見送り、黙って暗い空を見上げた。
一人取り残された中で、あの夜が鮮明に頭に浮かぶ。
握りしめる手から徐々に消えていく温もり。抱きかかえる腕に広がる鮮血の生温かさ。
荒い息に掻き消えそうな、かすかな声。
(お願い…、この街を…)
悪夢を払うように頭を振り、しっかりした目で前を見据えた。
そう、過去を悔やむよりも私には今すべきことがある。
「約束する。この街も、お前も守ってみせる。だから…」
***
不意に降りてきたネタ。文章なんて書けない。
セイヤは過去にパートナーと行動していた時期があるのですが
彼は影に憑かれた人との争いを止めようとした際に亡なっています。
その時交わした約束が今のセイヤにとって一番大事なものです。
意味ありげなセリフはその時の回想。
そしてセイヤは同じような悲劇を起こさないように、
新月の夜は特に見回りを強化してます。という後付け設定。
足音の主…ドットは住処に戻る途中で、ふと知り合いの後姿を見つけた。
「こんばんは、自警団の…うわっ」
振り向きざまぱっと鋭い光を向けられ、ひるんだ声を出した。
「ああ、お前か。その様子なら無事なようだな」
「な、何がだよ!あーびっくりした!」
懐中電灯を下げ、厳しい目でこちらを見る知り合いの女性…セイヤに
大げさに驚いてみせた。
「お前は今日が何なのか分かっておらぬのか?新月の夜だぞ」
「新月…?あ、そういうことか。知ってるよ」
彼女の妙に張りつめた態度の意味を理解し、軽くうなずいた。
争いを何より嫌うセイヤは、いつも自主的に街を見回っている。
特に新月の夜は、影に憑かれた人の騒動を未然に防ぐことにことさら気を使っているようだった。
「分かっておるならもっと警戒心を持たぬか、全く…。
いいか、今夜はむやみに出歩くでないぞ」
「ん、分かってる。これから帰るとこだから大丈夫」
「本当か?…疑わしいな」
セイヤの刺すような視線に少したじろぎながらも
「いや本当だって!ほら今だって明るい通りを選んできたし!」
と必死に弁解する。
よほど神経をとがらせているのか、彼女の言葉はいつもより鋭い。
「ならば良いが…。くれぐれも人を襲うでないぞ」
「はいはい、分かってるよ」
ドットは軽く手を振り、再び歩きかけ…
ふと足を止めて振り返った。
「その…新月の日って大変なんだな。自警団にとっては、さ。」
(新月の日は大変なんだよ。自警団にとっても…俺にとっても)
彼の言葉に、セイヤの頭にふと昔聞いた台詞がよぎった。
そう、あの夜も同じだった。つきのない夜。
「分かっている、私も慣れたからな。心配するな」
あの時と同じ言葉を返しながら、心の中が冷たくなっていくのを感じた。
何もわかっていなかった。
自分の浅はかさが、分かっていなかった。
あの時、もしわかっていたら。分かっていたら、何が変っていただろうか。
歩き去るドットを見送り、黙って暗い空を見上げた。
一人取り残された中で、あの夜が鮮明に頭に浮かぶ。
握りしめる手から徐々に消えていく温もり。抱きかかえる腕に広がる鮮血の生温かさ。
荒い息に掻き消えそうな、かすかな声。
(お願い…、この街を…)
悪夢を払うように頭を振り、しっかりした目で前を見据えた。
そう、過去を悔やむよりも私には今すべきことがある。
「約束する。この街も、お前も守ってみせる。だから…」
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不意に降りてきたネタ。文章なんて書けない。
セイヤは過去にパートナーと行動していた時期があるのですが
彼は影に憑かれた人との争いを止めようとした際に亡なっています。
その時交わした約束が今のセイヤにとって一番大事なものです。
意味ありげなセリフはその時の回想。
そしてセイヤは同じような悲劇を起こさないように、
新月の夜は特に見回りを強化してます。という後付け設定。
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